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9/15(fri,) 2017

少し前に知り合いが自分の事を「自己肯定感が低い」と云うのを聞いて、面白い事云うな〜と思ったんだけど、その後ネットの何かの記事を読んで、この言葉は主に昨今の若者を表す言葉として世間でよく使われているらしいと知った。なるへそ、そうなのか。「自己肯定感が低い」だけではザックリし過ぎで、何を指しているのかいまいち分からない。

能力や才能などがないと自己評価する事なのか?努力せずすぐに諦めてしまう、楽な方へ逃げてしまう、または嘘つきで人を騙そうとする、と云うような自分の人間性についてダメ出しする事なのか?

ネットの記事で読んだ印象は、昨今の若者は「自己肯定感が低い」ので困ったものだ、と云う使い方だったので、たぶん「自己肯定感が低い」事が、ある種の諦観と云うか「志の低さ」に繋がっている事が問題なんだろうな、と推測する。

じゃあ僕らが若い頃、自分を含め皆自分を肯定していて、自分の望む人生を歩めるよう前向きに努力するようなアッパーな人間がたくさんいたのだろうか?そんなわけない。僕らより歳上のモーレツ社員とか云う言葉が流行った高度成長期だって同様だったと思う。いつの時代だって努力する人もしない人もいるってだけだよね?

云うまでもなく僕は若い頃、たいした努力をせずのらくらとだらけた毎日を送っていた。33歳の頃、生活の基盤になるような幾つかの事柄が崩壊してしまい、父親が突然死んだ事も重なって、これは自己を改めないとヤバいなと遅ればせに思い至り、ようやく細々とした努力を始めた。自分には一体何が出来るのだろうか?とやっと考え始めたわけね。そしてあまりにも何も出来ない自分と向き合う事になって途方に暮れながら今に至っている。

「何が出来るのか?」は云い換えれば「何をすれば人に信じてもらえるのか?」でしかない。人から信じてもらう事は、本当に困難で時間のかかる事だと思う。そして誰からも信じてもらえなくなったら、たぶん人は生きて行かれない。

少し話しが逸れてしまった。「自己肯定感が低い」なんて今だけ有効なただの「記号」だと思う。諦めの早い若者が増えちゃったら不景気に拍車がかかるとか、そんな世の中の都合だと。「自己肯定感が低い」でいられる間はそうすればいいんじゃないのかな?いずれなんとかしなくちゃならなくなるから。

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9/17(sun,) 2017

本日は名古屋ブラジルコーヒーでsakanaのライブ。イラスト展のオープニングイベントとしてジョンのサンとご一緒しました。何かを確かめるようなジョンのサンの演奏。その何かは響きや旋律かも知れないし、リズムかも知れないし、言葉かも知れないし、そのどれでもないのかも知れない。そんな心許ない「分からなさ」を確かめながら演奏しているようなジョンのサンの音楽は、用意周到な「無造作」に溢れていました。そこから微かに聴こえて来る「気難しさ」みたいなものに耳を澄ますのはとても楽しいひと時でした。外は暴風雨。その不思議なコントラストが美しかったです。

sakanaはちょっと長過ぎた気もするのですが、台風をお構いなしに全14曲を楽しく演奏させてもらいました。ポコペンさんの歌の調子がとてもよかったみたいでのびのび歌っていましたね。

絵の方は昨日着くように送って、お店の方に設営をお任せでお願いしたのですが、丁寧にいい感じに展示してくださっていて嬉しかったです。今月30日まで開催しているので、お近くの方は是非足を運んでみてくださいね。

大荒れな天候の中、お世話になった皆さん、聴きに来てくださった皆さん、どうもありがとうございました。以下セットリストになります。

1.バウンティフリー
2.たとえば
3.モナ
4.ジニア
5.暗くなるまで
6.スカイ
7.ウィークエンド
8.夜
9.アンジェリケ
10.緑のベル
11.コーピアスシャワー

enc,
1.ミスマホガニーブラウン
2.ブラインドムーン
3.ロッキンチェア

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9/18(mon,)

昨日は近くのホテルに泊まり、10時にチェックアウトして帰路についた。昼前の新幹線に乗り込む頃、なんとなく風邪をひいてしまった感じがして、参ったな〜と思う。家に着く頃には鼻水、くしゃみが止まらなくなり、寒気もしている。それでも微妙にお腹が空いているので、軽く飯を食って風呂入って寝た。

止めどなく続くくしゃみ、鼻水、喉が痛くて体温は38度。こんな王道な症状の風邪をひいたのは5年ぶりくらいな気がする。結局3日間はこの状態で寝ていた。21日(木)から平常通り動き始めたものの、まだ風邪が抜け切らず調子が出ない。若い頃のように1~2日でスパッとは治らないね。

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9/23(sat,) 2017

本日は赤坂グラフィティにてsakanaのライブ。コクシネルさん主催の「コクシネルのジャメビュー」未視感の国コクシネル、に参加させてもらいました。sakanaはちょいと長かったかも知れませんが、10曲をオープニングアクトとして楽しく演奏させてもらいました。

そしてコクシネルさん。前半は定型メンバーによるトリオ編成。カサカサと散らばった羽音のような断片が重なり合って、一つの言葉が生まれるような、素晴らしい演奏。歌と伴奏と云う安定感を保ったまま、輪郭が抽象的に滲んで行く様は、長い経験の積み重ねと、そこに安住しない冒険心の見事なバランスから生まれる美しさでした。

そして20代の頃、飽く事なく繰り返し聴いていたアルバムの曲が目の前で実演されるのは、やっぱり感激でした。野方攝さんの芯があって深い歌声は今もあの頃と同じように心に響きました。

後半の重厚なバンド演奏も名演奏家の方達の貫禄の音楽でした。

と云うわけでいちファンとして長年聴いて来たコクシネルさんとご一緒出来て、光栄なひと時でした。お世話になった皆さん、聴きに来てくださった皆さん、誘ってくださったコクシネルの池田洋一郎さん、どうもありがとうございました。以下sakanaのセットリストになります。

1.バウンティフリー
2.たとえば
3.モナ
4.暗くなるまで
5.スカイ
6.夜
7.ジニア
8.緑のベル
9.コーピアスシャワー
10.ルピナス

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9/25(mon,) 2017

晴れるとまだけっこう暑いですね。暑さがしつこいのと同じように、風邪もいまいち抜け切らず、鼻風邪が続いている。

角田光代さんの著作「ツリーハウス」を読む。角田さんは著作が大変多いけれど、僕は9割以上読んでいると思う。そんな中でも僕にとってはベストスリーに入る力作だったと思う。因みに他の2作は「対岸の彼女」「キッドナップツアー」かな。いかにも角田さんらしい灰汁の強い作品なら別のものになるけど。「空中庭園」とか。

深く考えずに「なにかいい事ありそうな」方へ流されて、でも何もいい事なんかなくて、恐ろしい目に遭って逃げ出して、行き当たりばったりに、死なないために生きてきた。無口な老婆が後半で露にするその心情が静かに沁み入るように胸を打つ。いい小説だなと思う。いつもの角田さんからすると、拍子抜けするくらい「普通の小説」なんだけどそれが本当に素晴らしかった。文庫本477Pの長編だけど、あっという間だった。まあ殆ど風邪で寝ている間に読んだんだけどね。

今度の土曜日(30日)、八丁堀の七針にて久しぶりに吉田さん、清岡さんとのトリオで演奏します。共演の方達もとても素晴らしいです。詳細はlive scheduleのページを確認してみてください。是非いらしてくださいね。

あとどうでもいい事なんだけど、長年使っている2009のマックブックのトラックパッドの反応が悪くなってとても使い難いのだけど、これって解決方法あるのかな?暑い日は特にダメな気がする。

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